最近仕事が忙しくてに会うことができなかったからあいた時間にせめて電話だけでも、と思い携帯をとりだした。そういえば一ヶ月も声を聞いてない。あのマンモーナは寂しがっているだろうか。それとも俺のことなんか気にせずあいつはあいつの時間を楽しんでいるのだろうか。後者はあんまりよくないな。
「・・・プロント」
久しぶりに聞いた彼女の声はそれはもう不機嫌なものだった。さすがに一ヶ月連絡をいれなかったのはまずかったか?いや、なにも反応されないよりはマシだ。謝れば許してもらえるだろう。そう考えていた俺はあまかったようだ。をなめちゃあいけなかった。
「プロント、しばらく連絡できなくて悪かったな。今度久しぶりに休みができたんだ。リストランテにでもいかないか?」
「あの、どちら様ですか」
「は?・・・プロシュートだけど。まさかお前最愛の恋人の声を忘れたなんて言わないよな?」
「わたし、プロシュートさんなんて人知りません。恋人だっていません。番号を間違えているんじゃないですか。間違い電話です。気をつけてくださいね。buonasera、」
そう言って電話を切りやがった。俺が間違い電話だと?そんなはずはない。携帯に登録した番号からかけているのだから。しかし、ああ、こんなにおこっているは始めてだ。これはご機嫌をとるのに時間がかかりそうだ。やっぱりリストランテに誘うだけじゃ生ぬるいか?高級なホテルに予約をしておこうか。そして車で迎えに行こう。とりあえず電話じゃまともにとりあってくれないらしい。会いに行くしかないか。
「わあプロシュートさんわざわざ来てくれたんですね。・・・じゃあ帰っていただけます?」
「素晴らしい棒読みグラッツェ」
「最後に会ったのいつだっけ」
「一ヶ月前だな」
「わたしそのとき仕事は一週間で終わるって聞いてたんだけど」
「いや、なんつーか、悪かった。仕事が重なっちまって」
「浮気?!浮気なのね!最低よ!この浮気者!帰れプロシュート!」
「・・・」
「・・・」
「・・・泣くなよ」
「っだって、・・・プロ、シュート死っ・・・んだかと・・・思った」
「そんな簡単に死ぬかよ」
「ばか、しね」
「この前が行きたいって言ってたホテル予約してるんだけど、どうですか、セニョリータ」
「・・・うん」
愛してる
愛してる
愛してる